成功する女性起業家に必要なこと -注目スタートアップ女性CEO10人の経歴を検証

query_builder2015/11/20 folderCEO経歴
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はじめに

女性の社会進出に注目が集まる昨今ですが、女性起業家の活躍も目覚ましいものがあります。日本では、女性起業家の数はまだまだ少ないですが、DeNA創業者の南場智子氏は、マッキンゼーコンサルタントから転身し、起業家として成功をおさめました。また、米国では、Yahoo!のCEOであるマリッサ・メイヤー氏が女性CEOとして有名です。メイヤー氏は、スタンフォード大学、大学院を修了後、2社を経て1999年に従業員がまだ20人程度のGoogleに参画しました。女性エンジニアとして、Googleの複数サービスにおける、UI設計分野で結果を残しました。後にYahoo!のCEOになり世界に影響を与える存在となっています。

日本で近年、スタートアップ界隈をにぎわせている女性起業家としては、トレンダーズ創業者で、最近はColorsを創業した経沢香保子氏や、ゴールドマン・サックス、Facebookを経て起業したWantedlyの仲暁子氏等があげられます。今回は女性起業家について考えてみたいと思います。

女性が起業に不利な点はあるか?

女性の起業は不利なのでしょうか?結論をいうと、女性は外的環境として起業に不利な要素はないと言えます。典型的な日本の大企業にありがちな年功序列、男性優遇といったことは起業にはまったく関係ありません。むしろ投資家から女性という珍しさから応援されやすい環境にあるように思えます。

では成功する起業家はどのような人なのでしょうか。起業家に投資を行う投資家がどのような人に投資するか考えてみたいと思います。アーリーステージの投資家は死ぬ気で働いている起業家に投資をします。古臭い考え方かもしれませんが、2015年の現代になっても急成長し、ベンチャー界隈を揺るがす「イケてる」ベンチャーはCEOはじめ役員がとにかく働いています。家とオフィスの区別がつかないくらいずっと働いている人が成功している印象です。起業家は自分の時間を使えるから休みもとりやすくていいという人もいます。確かに自分の裁量で休みがとれるのは事実かもしれませんが、休んでいる暇があったら働きたいと思うのが起業家です。また、そういったCEOに対してお金を投資したくなるのが投資家です。事実、ベンチャーキャピタルANRIの佐俣アンリ氏は、「(起業で)成功する人は?」の問に対して、シンプルに「死ぬほど働くやつ」ということをあげています。

参照:「週7日120時間」「死ぬほど働く」成功する起業家の条件をVC代表が語る

起業家は何かに取り憑かれている

スタートアップのオフィスに行くと、みな何かに取り憑かれたかのように仕事をしています。毎日明け方まで仕事に一心不乱に打ち込み眠くなったらそのまま寝て、起きて、また仕事をはじめます。この生活をみて分かる通り、時には風呂に入らず服も着替えず、髪もボサボサのまま翌日の作業に取り組んでいます。マンションの一室のようなところのスタートアップだと部屋から異臭がすることさえあります。ひどいところになるとエレベーターからおかしな匂いがしてきてスタートアップらしさを感じることができます。そう、成功する起業家はあらゆることを捨てて目の前のプロダクト、仕事に没頭できているのです。

冒頭で取り上げたDeNA創業者の南場智子氏は、マッキンゼーへの入社理由の1つに、「女性もみんな徹夜して仕事してる」ということをあげています。一心不乱に仕事に取り組んだ経験が起業家として成功する一つの要素になったに違いありません。

参照:DeNA南場氏「自分の持ってる強みを磨こうよ」キャリアに悩む美大生たちに回答

また、前述のWantedlyの仲氏はボロボロの10畳アパートに4人で事業を行っていたそうです。その際、節電をしすぎてブレーカーが落ちるなど、京大卒、元ゴールドマン・サックスとは思えない創業エピソードをもっています。仲氏の、エピソードからわかるのは本当に必要なことだけにお金をかけ、目の前のことにとにかく集中することで、今の規模にまで会社が大きくなっていったのではないでしょうか。

参照:Wantedly・仲氏「節約しすぎてブレーカーが何度も落ちた」 創業初期のエピソードを振り返る

女性起業家の事例を見てみる

どういう女性が起業をしているのでしょうか? 実際に見てみることが大事だと思いますのでスタートアップを創業した女性起業家を見てみたいと思います。どういう経歴で、どういったビジネスを展開しているのでしょうか。現在、ビジネスを拡大しているベンチャーばかりですのでぜひご覧になってください。

1.佐俣奈緒子

コイニー株式会社 CEO

1983年生。広島県出身。 2009年より、米ペイパルの日本法人立ちあげに参画。加盟店向けのマーケティングを担当し、日本のオンラインサービス/ECショップへPayPalの導入を促進。2011年10月にペイパルジャパンを退職後、2012年3月にコイニーを創業。ANRIの佐俣アンリの妻。

2.竹村恵美

株式会社Coupe CEO

スイスの高校で3年間過ごした後、立教大学文学部フランス文学専修入学。指輪型デバイスRingの開発をするITスタートアップでのインターンを経験し、プログラマとなる。大学3年生のときにCoupeを立ち上げ、翌年起業し、代表取締役就任。サイバーエージェントビジネスコンテストインターン準優勝、Startup Weekend Tokyo Woman優勝。Uber Japanアンバサダーも兼任している。

3.西浦明子

軒先株式会社 CEO

1969年神奈川県に生まれ、フェリス女学院高等学校を卒業後、91年に上智大学外国語学部入学。同大学を卒業後、ソニーに入社し、海外営業部に配属される。94年にはソニーチリに駐在し、オーディオ製品等のマーケティングを担当。2000年、同社を退社し、帰国。創業時のAll About Japanで広告営業を経て、01年にソニー・コンピュータエンタテインメント入社。商品企画部でプレイステーション2やPSPのローカライズ、商品開発などに従事。06年同社を退社。財団法人日本国際協力システムでODA(政府開発援助)関連の仕事に関与。07年には、出産を機に同財団を退団し、約半年の構想準備期間を経て、08年4月に軒先.comを立ち上げる。

4.菊池有樹恵

株式会社キャリアウーマン CEO

20歳の頃から「30歳までに起業する」と心に決め、2012年5月、27歳で起業。女性ならではの視点を活かし、女性の持つパワーを最大限発揮出来るより良い社会にしたいという思いで取り組んでいる。

5.大沢香織

株式会社トーキョーストーム CEO

愛知大学文学部哲学科東洋哲学専修中退。上場企業経理、携帯公式CP企画を経て、2010年、Web制作/スマートフォンアプリ制作会社株式会社トーキョーストームを立ち上げる。代表取締役であると同時に7歳の子を持つ母親でもある。

6.岩館空

株式会社ときめきサプリ CEO

美術系の大学を卒業後、札幌市内で制作・企画・編集の仕事に延べ8年従事する。 2013年8月「すべての女子にときめきを」とのコンセプトで起業し、店員さんのファンを増やすイケメン店員紹介アプリ『IKEMEN』を運営開始。 翌9月にサムライインキュベートより出資を受け、2014年5月にFenox VCより直接投資を受ける。 2015年より、ときめきスイッチをONにするメディア『キュンコレ』スタート。

7.雨宮みなみ

株式会社キッズカラー CEO

1986年生まれ。和泉短期大学児童福祉学科を卒業後、保育士として働き、6年間で5つの保育園に勤める。その中で保育には答えがないことに気付き、また、厳しい労働環境の中、保育士の離職率が高く新卒保育士や派遣保育士でその場をつなぐ不安定な保育園が多々あるという現実を知る。子どもへの思いだけで何とかつないでいる現状を打破すべく、株式会社キッズカラーを設立。保育士情報共有サイトHoiClue♪ [ほいくる♪]をリリース。保育士資格に加えて、幼稚園教諭二種免許、社会福祉主事任用資格も保有。

8.坂野尚子

株式会社ノンストレス CEO

国際基督教大学心理学部を卒業後、1980年からフジテレビアナウンサーとして、NY特派員に。1988年、コロンビア大学でMBAを修得。外資系コンサルティングファームKPMGでディレクターとして勤務し、1994年からキャリア戦略研究所を設立し、キャリアカウンセラー、人材紹介を行う。その後、美容・健康分野に着目し、1996年「ザ・クイック」(2005年1月から社名を「ノンストレス」に変更)を設立。全国展開のネイルサロン「ネイルクイック」など74店舗経営。NYにも1店舗開店。著書として「女三十歳、ひとり海を渡る」(あき書房)、「女性の知らない7つのルール」(訳・ダイヤモンド社)、「キャリアカウンセラーが教える“いい仕事”ができる女性」(PHP文庫) 等がある。

9.石川麻由

株式会社ウィルモア CEO

岐阜高等学校卒業後、日本女子大学へ進学。同大学卒業後、大手インターネットサービス企業での事業統括、コンサルティング会社、医療情報ベンチャー等を経て、株式会社ウィルモアを創業。

10.角田千佳

株式会社エニタイムズ CEO

2008年、慶應義塾大学法学部政治学科を卒業し、野村ホールディングス株式会社へ入社。2010年10月からの株式会社サイバーエージェント勤務を経て、2013年5月に株式会社エニタイムズ 設立、代表取締役就任。

おわりに

いかがでしたでしょうか? 女性向けのサービスばかりと思いきや決済、メディアといった性別を問わないビジネス分野で活躍している女性起業家もいます。個人的に、女性事業家を輩出しているサイバーエージェント出身の角田氏は注目です。

事例を上げてみましたが、上記の起業家にかぎらず女性で成功している起業家はたくさんいます。そもそも女性起業家は性差を意識せずやりたいことをやって成功しているのではないでしょうか。

また、コイニーCEOの佐俣奈緒子氏はスタートアップに支援を行っているベンチャーキャピタルANRIを運営している佐俣アンリ氏の妻です。夫婦でスタートアップ業界で活躍するスーパー夫婦までいます。今後さらに女性起業家もさらに増えていくことでしょう。