ここもCA資本?!サイバーエージェント・ベンチャーズ出資先33社まとめ

query_builder2015/11/17 folder分析
起業家 CXO経歴 サイバーエージェント

はじめに

サイバーエージェントは2015年9月期の通期決算(直近1年)で、2543億円の売上とインターネット企業の中でも圧倒的な存在感を放つ企業の1つになっています。ハウス食品、日本マクドナルド、カルビーといった企業群が2200~2300億円の売上ですので、(旧来の企業から見ると)新興企業のサイバーエージェントの売上がいかに高いかがわかります。

サイバーエージェントは、投資事業も積極的に行いはじめており、有望なベンチャーの発掘をしようとしていることがわかります。藤田晋氏自身が起業家としての経験を生かして投資に積極的に乗り出しているのではないでしょうか。 サイバーエージェント・ベンチャーズ(以下CAV)という投資を行う会社もでき、投資事業を1つの事業の柱にしようとしていることがうかがえます。

サイバーエージェント出身者の起業家も多くいるため、サイバーエージェントの起業家輩出のエコシステムは他のベンチャー企業を凌駕する勢いです。

関連: 【資金調達済み】サイバーエージェント出身の起業家12人まとめ

そこで今回は、サイバーエージェント・ベンチャーズ(サイバーエージェント含む)が投資を行っている有望なベンチャーについて探っていきます。

インターネット系を中心に継続的に投資を実行

サイバーエージェントはインターネット系の会社を中心に継続的に投資を行っております。 下記が一部ですが、投資先一覧です。(Venture Door 掲載企業より抜粋)

上記を見るとクラウドワークスへの投資額がとても大きいことがわかります。クラウドワークスには2011年ごろから投資をはじめているので、創業初期の段階からサイバーエージェントの資本が入り、上場時にサイバーエージェントにもリターンがあったことでしょう。また、カヤック、アイスタイル、ロックオン、ミクシイ、レアジョブといった比較的初期に投資した企業は上場を果たしており、十分なリターンを得ています。

また、こちらに掲載はしていませんが、Zyngaに買収されたウノウにも投資を行っています。ウノウの創業メンバーの石川氏がサイバーエージェント出身であったことから、投資を行っているようです。ただし、この投資に関しては、下記のブログからわかる通り、事業に投資したというより石川氏に投資しており藤田氏の起業家を応援する姿勢がうかがえます。

参照:創業メンバー

2015年に入り、投資はさらに加速

CAVはインターネットビジネスの分野でも様々な分野に投資していますが、本体のサイバーエージェントの強みであるソーシャルゲームビジネスの領域においては投資をしておらず、SNSやECといった分野の企業に投資を行っております。また、LiBz CAREERを運営するリブや、レクミーを運営するリーディーングマーク等のネット系人材企業にも投資をしており、自社の強みではない分野にも積極的に投資を行っていることがわかります。

加えて、米国でホットな日本人起業家の1人である福山太郎氏がCEOを務めるAnyperkにも300万ドルの出資を行っています。Anyperkは順調に事業を拡大しており、高いリターンが見込まれています。

金額についても、シード、アーリーを中心に行っているとはいえ、億単位の投資を行っているため有望なベンチャーがあれば積極的な参画がうかがえます。

CAVはシードおよびアーリーのステージに投資を行っています。また8カ国に展開しており、グローバルに投資を行っていることがわかります。また、サイバーエージェントらしい点としては、女性の割合が高い会社になっています。

参照:サイバーエージェント・ベンチャーズ

投資注目企業

2015年に投資した企業は注目企業ばかりです。動画制作のクラウドソーシング事業を展開しているCrevoは順調にリピーターを獲得し、動画制作プラットフォームとしての地位を確立しつつあります。

参照:動画制作のPurpleCowが1億円を調達、社名をCrevoに変更

また、キャリアに特化したQ&AサービスのJobQを展開するライボは登録企業数を順調に伸ばしユーザー獲得を行っています。キャリア×Q&Aサービスは、あまりスケールする部類のビジネスではないものの実際にサービスをずっと使っているとなかなか知り得ない情報が入ってくるので個人的に注目サービスの一つです。

また、one teamにもシードラウンドで資本参画しています。社内SNSというすでにプレイヤーがたくさんいるマーケットでどのように戦っていくかは非常に楽しみです。ここらへんはサイバーエージェントグループでも実績のあるビジネス領域なので投資を行っている面もあるのでしょうか。

2015年にCAV投資企業のCEO一覧

2015年にCAVが投資した企業のCEOを見てみましょう。サイバーエージェント出身者はいるのでしょうか?

1. 大久保泰介 株式会社シロップ

1987年生まれ。京都府出身。同志社大学在学中、イギリスを中心にヨーロッパへ留学。大学を卒業後、2012年10月にグリー株式会社へ入社する。人事本部にて採用プロモーション業務に従事し、定量分析からマーケティング、サイト制作、SNS等の採用広報を担当。2013年11月から経営管理本部に異動。経理や新規事業に従事した後、2015年4月にグリー株式会社を退社。同年3月、株式会社シロップを設立。

2. 小川裕大 株式会社ライボ

早稲田大学商学部を卒業し、株式会社ネットプロテクションズに入社する。新規代理店の開拓やシステム連携交渉など、アライアンス営業に従事。その後、同社を退職して、就職支援サービスColaboをリリース。学生の就職活動をサポート。外部企業との合同イベントの企画、運営や大学にてキャリア講義を実施。2015年2月、株式会社ライボを創業し、代表取締役CEO就任。

3.吉田浩一郎 株式会社クラウドワークス

1974年生まれ。1999年に東京学芸大学を卒業し、新卒でパイオニア株式会社に入社。2001年、英国系国際見本市を主催するリードエグジビションジャパン株式会社へ。2005年株式会社ドリコムに執行役員として入社し、戦略営業部長を務め、東証マザーズ上場を経験する。上場後は出資やM&A等の担当に。2007年10月、株式会社ゾーイを設立し代表取締役就任。その後、オーセンスグループ株式会社他数社の取締役を経て2011年、株式会社クラウドワークス設立、代表取締役就任。同社は日系ビジネスが選出する「日本を救う次世代ベンチャー100」に選ばれる。著書としてダイヤモンド社より「クラウドソーシングでビジネスはこう変わる」、総合法令出版より「世界の働き方を変えよう」等がある。

4.池田賢一 株式会社Travee

1990年生まれ。立教大学では観光学部で学び、ツアーコンダクターの仕事を務め、バンコクによく通ってた。そのときの縁で、ASEAN 相互支援協会という NPO の理事を今でも務めている。2015年4月、株式会社Travee設立。CEO就任。

5.小関翼 スタイラー株式会社

東京大学大学院修了。Amazon にて事業開発に従事。インターネット上で取引をされるアイテムの種類に偏りがあることを EC の現場にて実感する。ネットとリアルをつなげることによって、情報の非対称性に基づき、EC 比率の低いライフスタイル領域で日本発のイノベーションを起こすことを目指している。2015年3月に”つながり”でファッションを楽しくするスタイラー株式会社を設立。日英のメガバンクに勤務経験あり。

6.佐々木陽 株式会社Oneteam

武蔵工業大学を卒業後、2003年に株式会社東急エージェンシーに入社。大手通信会社、大手流通企業、大手航空会社を担当。Webを中心とした戦略を立案。2008年に株式会社リクルートへ移る。旅行領域中心に事業開発担当として他企業との大型共同商品開発や新規事業立ち上げを主導する。その後、住宅領域の事業開発責任者に就任し、国内外の新規事業領域にてソーシングから各種デューデリジェンスまでを展開し、2012年より株式会社リクルートホールディングス、グローバル本部で東南アジアを中心とした事業開発のマネージャーに着任。2014年5月よりKAIZEN platform Inc.にてDemand Generationの立ち上げ、 Sales Leadとして売上拡大を牽引。2015年、Oneteam Inc.を創業し、代表取締役に就任する。

7.柴田 憲佑 Crevo 株式会社

カナダの高校を卒業後、帰国してDeNAでインターンしたのをきっかけに、ネットサービスに興味を持つ。大学を卒業した後、ソフトバンクテレコムで大手鉄道会社のアカウント営業を務める。ソフトバンクアカデミアに入校し、孫社長のもと経営学を学び、「みんなでがんばろう日本」プロジェクトに参画。

8.直江文忠 KIBOW ASIA PTE.

台湾出身、少年時代を台湾駅の路地裏で過ごす経験を経て日本に養父と移住。慶應義塾大学を卒業。友人の死をきっかけに葬儀業界に入る。2003年にサンクチュアリを創業。自身で葬儀ビジネスを展開し、わずか3年足らずで売却。その後、オンラインベッティングの市場に着目し、Kibowを創業。著書に「無駄に生きるな熱く死ね」がある。

おわりに

上記の経営者を見たところたまたまかもしれませんがサイバーエージェント出身者はいないという結果になりました。サイバーエージェントは起業家を多数輩出していますが、その中から出資をするというより外の注目起業家にどんどん投資を行っているようです。グリー、リクルート、ネットプロテクションズ、ソフトバンク、Amazonといったネット系企業の出身の起業家が今回は多かったようです。

サイバーエージェントは投資の分野においても今後、インターネット業界に影響力を与えるリーディングカンパニーになることは間違いなさそうです。